JA:紛争

OpenStreetMap では、データベース内でタグ付けや地物の存在が適切であるかどうか合意できていない状況を、紛争(disputes)または編集合戦(edit wars)と呼んでいます。紛争は地物の名称や地物へのタグ付けが頻繁に変更されたり、地物の削除や再作成が繰り返されたりすることです。紛争は破壊行為の一形態と考えられています。様々な手法を利用して、プロジェクト内で解決が図られています。

背景

OpenStreetMap では、2007年11月に、北部キプロスで初めての編集合戦が行われました。トルコの支配下にある地域において、ギリシャ名を使うかトルコ名を使うか同意が得られなかったためです。これは多くの意味で興味深いものでした。世界には紛争地域の正確な表現がまだ十分にできていない多くの場所があり、マッピングすること自体が対話の手段となり得るとか、このことがもたらした情熱といったものは OSM プロジェクトが何らかの成長を遂げたことを示しています。

OpenStreetMap は、データベースが多国語化とビューの切り替えに何個でも対応できるという点で、過去の地図製作法から大きく飛躍しました。そして投稿者はこれらのビュー、例えば http://www.freemap.sk/ などに基づく自分自身のバージョンを自由に作成できます。

キプロスでの論争は非ローカライズタグ、特に"name"タグが焦点となりました。というのも http://www.openstreetmap.org/ のメインレンダリングは非ローカライズ版を使っているため、これが重要性を持つためです。

紛争の解決

タグ付けの紛争が起きたら、ユーザは解決を試み、実現させるために、最初にそのエリアの相手の編集者に直接対話することが推奨されます。 JOSM ではどのオブジェクトでも最新の編集者、及びウェブサイト上のユーザページから送信されたメッセージを表示できます。既存の mailing listsおよびSlackでもローカルコミュニティに連絡できます。

もし何らかの理由で相手の編集者と会話したくない場合は、次のうちひとりに連絡して紛争を調停してもらうことができます。


  • User:Mikel,
  • User:Blackadder
  • User:Rw
  • User:Jay May
  • ボランティアいただける場合はここにあなたの名前を記入ください

現地ルール

紛争が議論で解決できない場合、シンプルなデフォルトのルールは、その位置の地上にいる人々が使っているものはどのような名前、記号、等々であれ、非ローカライズタグで使われる、というものです。 'Map what's on the ground'ルールは Good practice ページの他のガイドラインにもあります。

名前付け

「On the Ground Rule」によると、その位置の地上にいる人々が使っているものはどのような名前、記号、等々であれ、非ローカライズタグで使われます。従って北部キプロスの場合は、これはトルコ名になります。WikiProject_Cyprus#Disputed_place_namesに細かいルールが文書化されています。WikiProject_Cyprus#Disputed_place_namesに細かいルールが文書化されています。

複数のローカル名がある場合は、そのエリアで効果的、持続的に統治している政府が公式に名前のソースを持っている場合、あるいは命名の紛争について公式なスタンスを持っている場合は、その名前がデフォルトです。例えばDerry-Londonderryです。

エリアにはっきりと持続的な統治が存在しない場合、例えばコソボ、ケースバイケースの基準に基づく特別な考慮が必要でしょう。(コソボは現在では多くの他国に認知された独立政府を持っているので、いまではややこのケースとの関連性は薄れています。)

例えば、場所の名前に2つのよく知られたバージョンの名前がある場合、"name"タグにはその両方(A/B)を付けられます。

あなたはまた、望むならメーリングリストに投稿したり、該当ページにCategory:Disputed_Namesというカテゴリを追加し、Wikiの適切なページでこのエリアが紛争中であるということを示すことができます。

その他の考慮事項

OpenStreetMap は政治のためのフォーラムではなく、理解のための手段です。紛争はマップではなく、議論に落ち込まれるべきです。これに従わなかったり、そのエリアでの合意、あるいは究極的には"現地"ルールに敬意を払わなかったりする編集者は誰であれ、OpenStreetMapに参加する権利を失うリスクを犯すことになります。このようなふるまいを見たら、上記調停者のひとりに連絡してください。

Data Working Group(DWG)には、重大な問題が発生した場合に対応するよう依頼できます。

今後

OpenStreetMapのWebサイトでは、異なる言語を使用した異なる焦点のマップスタイルが welcomed という新しいレイヤーとして提供されています。OpenStreetMapデータをベースにした製品の中には、すでにこれをサポートしているものもある。このようなカスタマイズには、データベースで適切なタグ付けが必要です。

OpenStreetMap Foundation の立場

OpenStreetMap Foundation は、OSMデータベースに、正しいと考えるデータを反映したい政府向けの文書を提供しています   "Information for officials and diplomats of countries and entities with disputed territories"

参考文献

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